新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)の変異株(アルファ株〜デルタ株まで)に対する【低濃度オゾンによる不活化効果】を奈良県立医科大学の研究チームが確認しました
プレスリリース発表(奈良県立医科大学へのリンク)→https://www.naramed-u.ac.jp/university/kenkyu-sangakukan/oshirase/r3nendo/ozone.html
奈良県立医科大学とMBT コンソーシアム(株式会社タムラテコも参画)、MBT 微生物学研究所株式会社の研究グループは、有人環境下での空間濃度の基準値とされている 0.05ppm、0.1ppm の濃度のオゾンガス曝露において、新型コロナウイルスのアルファ株、ベータ株、ガンマ株、そしてデルタ株の不活化を確認しました。また、高湿度条件下では不活化の速度が速まることも確認され、オゾンの実用性を学問的に示しました。
「さらに、株式会社タムラテコでは、オミクロン株に対しても同じ環境下での試験を依頼しており、実験条件が整い次第、奈良医大にて検証を行う予定ですが、これまでの結果からオミクロン株においても同様の効果を期待しています。
実験に至った背景
株式会社タムラテコは、2003年の設立以来、一貫してオゾン・紫外線を利用した衛生対策機器・水処理機器等を製造しており、2008年に総務省消防庁より告示・導入された救急隊員(救急車)向けのオゾン感染対策機器導入(※平成20年9月2日付け一般競争入札告示:新型コロナウイルス感染防護資材及びオゾン発生器一式の導入)を皮切りに、鳥インフルエンザウイルス(H5N1)、ノロウイルス、H37RV /BCG結核菌、MRSA、MSSA、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、大腸菌、クロコウジカビ、その他多数の菌・ウイルス・化学物質などのオゾンによる分解・不活などを第三者機関にて実証してまいりました。2019年より猛威を振るう新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)へのオゾンによる不活化実験は過去に当社からの機材提供にて行われております。
1:2020年5月14日に奈良県立医科大学とMBTコンソーシアムより1ppm/6ppmのオゾンにて実証。
2:2020年8月26日に藤田医科大学にて人体に安全な0.1ppmのオゾンにより実証し公開。
共に、医学誌に査読完了した論文が公開されています。
今回の実験において、0.1ppmの低濃度オゾン(人体に影響が少ない※日本産業衛生学会による許容濃度)によって、従来株から変異が続く新型コロナウイルスに対しての不活化効果を確認することであり、何も行わない自然元減衰状態(コントロール)と低濃度オゾンに一定時間曝露とを比較することで不活化の条件について明らかにすることができました。
尚、本実証は実売されている実機を用い、試験用閉鎖空間にて試験が行われており、実使用環境での効果を示すものではありません。また、当社は厚生労働省が提唱する新型コロナウイルス感染対策(換気/手洗い・うがい/ソーシャルディスタンス、そしてワクチン接種)を転換する等の意向は一切なく、補助的に使用する為の機器として設計されています。
試験方法:
密閉ボックスにウイルス付着の試⽚を室温 20-25℃ の条件で静置し、オゾン発⽣器から発 ⽣するオゾンを5時間/10時間/20時間曝露させた。曝露するオゾンの濃度と湿度は0.05ppm/湿度80%と50%、0.1ppm /湿度50%と80%である。
オゾン曝露を行ったウイルス:
1:野生株、2:アルファ株(英国変異株)、3:ベータ株(南アフリカ変異株)、4:ガンマ株(ブラジル変異株)、5:デルタ株(インド変異株)
オゾン濃度の基準〜なぜ0.1ppm/0.05ppmなのか?〜日本と米国の基準の違い
今回の実験で検証したオゾン濃度が0.1ppm/0.05ppmは何を根拠に設定されているのでしょうか?オゾンは元々人が生活する大気中にも微量に存在しており、雷や太陽光線の紫外線などによって微量のオゾンが発生します。森林や海岸線などでは低濃度オゾンが観測されており、例えるなら室内で森林の爽やかさを再現するイメージをお持ちいただければ幸いです。
産業活動によってもオゾンは発生する為(溶接や大電流を使用するなど)、人体に影響のないオゾン濃度が古くから研究され、濃度基準が設定されました。これが、日本では0.1ppm/米国0.05ppmという基準です。皆様がいる空間で機器を稼働する場合、室内のオゾン濃度は基準以下でなければなりません。弊社だけではなく、オゾン発生機もしくは副次的にオゾンが発生する機器を取り扱う企業は、こうした基準を順守し、お客様の安全の確保に努めています。
試験結果:
低濃度オゾン曝露を5〜20時間行った変異株の感染力価は、自然減衰の緩慢な減衰と比較して5時間、10時間、20時間で検出限界まで不活化されることが確認された。また、同濃度であれば湿度が高い方が不活化効果が高いことも同時に確認された。
試験方法・評価方法
試験ウイルス:新型コロナウイルス SARS-CoV-2 ・野生株(2019-nCoV JPN/TY/WK-521)・アルファ株(VOC-202012/01)・ベータ株(B.1.351)・ガンマ株(501Y.V3, P.1)・デルタ株(TY11-927)を使用した。
ウイルス液をシャーレに20 μl付着させ、⼀定時間静置して乾燥させ密閉ボックスにウイルス付着の試験片を室温 20-25℃ の条件で静置し、オゾン発⽣器 から発⽣するオゾンを上記の⼀定時間暴露した。作用時間後にウイルス回収液を⽤いてVero E6細胞に感染させ、ウイルス感染価 PFU/sample をプラーク法にて測定、3⽇培養後に細胞を観察し、ウイルス感染価ならびにウイルスの不活化効果を算出した。
当社のオゾン機器と安全性について
オゾン(O3)は成層圏(オゾン層)に存在する気体と同じであり、空気中の酸素に電気的エネルギーを加えることで発生させることができます。原料が酸素な為、備蓄調達が不要で薬剤ではないので耐性も発生させず、反応後は速やかに酸素に戻る為に後処理も不要と大変にエコロジーな素材です。反面、濃度が高いと目や鼻、呼吸器に違和感や独特なオゾン臭気を伴う事も知られており、我が国では産業衛生学会にて、人がいる空間での許容濃度は0.1ppm(40時間/週)と規定されています。また米国では0.05ppmとしてより厳しく規定されています。
株式会社タムラテコの製造するオゾン機器は、上記規制値を遵守し、有人環境下で使用する低濃度機器と無人環境で急速高濃度で使用する機器と明確に分別されており、当社認定の代理店との協議によって使用者様の環境に合わせた機器を設置しております。
一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会(本部:東京都、会長:広瀬道明 東京ガス株式会社取締役 会長)様より、「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靱化大賞)第1回STOP感染症大賞 最優秀賞」を受賞しました。
このアワードは、全国で展開されている次世代に向けたレジリエンス社会構築への取り組みを発掘・評価、表彰する制度として、2014 年 11 月に創設されました。
強靱 な国づくり、地域づくり、人づくり、産業づくりに資する活動、技術開発、製品開発等に取り組んでいる 企業・団体を表彰されるものであり当社のBT-180Hが最優秀賞を受賞したことに大変名誉な賞をいただいたと全社員一同感動しております。
藤田医科大学の村田貴之教授(ウイルス・寄生虫学)は、手指消毒等に安全に使用できる低濃度のオゾン水による新型コロナウイルスの不活化を発表しました。これまで高濃度(10 mg/L)での有効性が報告されていますが、低い濃度での効果については明らかにされていませんでした。今回我々は低濃度(2.0 mg/L以下)のオゾン水がSARS-CoV-2に対して効果があるということを、世界に先駆けて実験的に明らかにしました。本研究は新型コロナウイルスへの感染対策としてオゾン水を使用していくための重要なエビデンスとなります。
大学によると、オゾン水は保存できないため、使うたびに作る必要があるが、水と装置があれば比較的簡単に生成でき、消毒用アルコールが不足した際の備えにもなるとのことです。パンデミックに際しアルコールの在庫が不足するような事態となっても、水と装置があればオゾン水は生成できるので、オゾン水生成装置は有事に対する備えにもなると考えられます。湯沢由紀夫病院長は「紫外線やオゾンガスなどと併せ、新たな消毒ツールがそろった。うまく活用していきたい」と話されました。
藤田医科大学の村田貴之教授らの研究グループが、人体に安全な低濃度オゾンガスで新型コロナウイルスを不活性化できる事実を世界で初めて発見しました。
この発見により、医療施設や公共交通機関など人が集まる場所でも常時、人体に許容される濃度でオゾン発生器(低濃度かつ適切な濃度管理が維持できる機器)による新型コロナウイルス感染防護のための使用が可能となります。藤田医科大学病院では既に導入済みのオゾン発生器を使用して、病院内の待合所や病室などでの感染リスクを低減させる取り組みを、9月初旬より開始いたします。
奈良県立医科大学などが5月15日、新型コロナウイルスが弊社オゾンシステムによって無害化することを世界で初めて確認したと発表しました。実験により、新型コロナウイルスに規定CT値のオゾンガスを約1時間噴霧した結果、最大で1万分の1にまで減少することが確認されました。オゾンガスはすでにノロウイルスや重症急性呼吸器症候群(SARS)に効果があることが確認されており、医療現場や救急車に弊社製品が導入されています。オゾンガスは生成に原材料がいらず残留毒性もないので現場にもメリットがあると、将来的に病棟や診察室での活用が期待できることが説明されました。