HACCP

Hazard Analysis and Critical Control Point の略
ハサップまたはハセップと呼ばれることが多い。食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因 (ハザード;Hazard) を分析しそれを最も効率よく管理できる部分(CCP; 必須管理点)を連続監視し安全を確保する管理手法。 日本では主に危害分析重要管理点または、ハザード分析に基づく必須管理点と訳されている。

食品の中で危害(生物的、化学的あるいは物理的)要因を科学的に分析し、それが除去(あるいは安全な範囲まで低減)できる工程を常時管理する方法である。例えば、ハンバーグを焼くときに、挽肉中の感染症や食中毒原因細菌などがハンバーグの中心の温度が何度になれば安全なレベルに殺菌できるかを分析して、これを集中管理する。これによりかつて行われていた抜き取り検査のみの管理では為し得なかった全品の安全性が高いレベルで効率よく確保される。

この考え方は1960年代にアメリカ航空宇宙局で宇宙飛行士の食品の安全確保のために開発され、 その後、国際的なCodexのガイドラインにまとめられ、 各国の法規制に取り入れられるようになりました。

わが国の食品衛生法では「総合衛生製造過程」の承認制度にHACCPシステムを 取り入れており、乳・乳製品、食肉製品、容器包装詰加圧加熱殺菌食品、 魚肉ねり製品、清涼飲料水などをHACCP適合として承認する制度があります。

 

HACCP方式の適用手順
12手順、7原則が行われる。
HACCPチームを編成する
食品の説明・記述(安定性、賞味期限、包装、流通形態)
製品の使用方法を確認する
製造工程一覧図(フローチャート)の作成
製造工程一覧図の現場での検証
危害要因を分析する (原則1)
必須管理点(CCP)を設定する (原則2)
許容限界(クリティカルリミット;CL)を確立する (原則3)
CCP の測定(モニタリング)方法を確立する (原則4)
許容限界から逸脱があった場合の是正措置を確立する (原則5)
検証方法の手段を確立する (原則6)
記録をつけ、文書化を行い、それを保管するシステムを確立する (原則7)

これに加えて、経営者のコミットメント(全力で献身的に取り組むこと)とコーディネーターを決定することが重要である。このコーディネーターとはHACCP チームリーダーでありHACCP に関する全権を委譲されている人の事をいう。特に経営者のコミットメントは12手順に記載されていないが、それ以前になくてはならないほど重要な要素である。

 

ISO14001

国際標準化機構(ISO)が定めるISO14000s(シリーズ)『環境マネジメントシステム規格』です。ISO14000sのうちの中核となるISO14001は、環境マネジメントシステム(EMS)をどのように構築すればよいかを定めた仕様書。組織の活動、製品・サービスによる、又は間接的に与える著しい環境影響や 環境リスクを低減し、発生を予防するための行動を継続的に改善できるか否かを チェックするためのISO規格

ISO9001-HACCP

食品の安全性を、製造、加工、調理などの過程で確実なものとする HACCP基準と ISO9001 システムを併せて、その保証をしていこうとするシステム。

OZONE オゾン

O3。3つの酸素原子からなる酸素の同素体。常温常圧では薄青色の気体である。-111.9℃ (161.25 K) で紺色の液体となり(沸点)、-197.2℃ (75.95 K) で紺色の固体となる(凝固点)。
オゾンは通常の大気中では0.005ppm存在し、大気を自浄(殺菌・脱臭・脱色など)しています。日差しの強い海岸などでは0.03~0.06ppm、森林では0.05~0.1ppmの濃度が観測されています。また、地球を取り巻くオゾン層が有害な紫外線から生物を守っていることもよく知られています。

労働衛生上のオゾン許容濃度

日本の産業衛生学界許容濃度委員会は、0.1ppmを労働環境における許容濃度(8時間平均値)としています。この値は、1日8時間・週40時間程度の労働時間中に、肉体的に激しくない労働に従事する場合の平均許容濃度です。
気相オゾン殺菌では、あくまで夜間無人環境下においてのみ実施し、また薬品の代替としてオゾンは環境への残留性がなく、空気へ自然分解後の入室となるため、薬品に比べて極めて安全な殺菌方法であると評価されています。

オゾン濃度と整理作用

 

オゾン濃度
作用
0.01~0.02ppm
多少の臭気を覚える(やがて馴れる)
0.1ppm
明らかな臭気があり、鼻や喉に刺激を感ずる
0.2~0.5ppm
3~6時間暴露で視覚を低下する
0.5ppm
明らかに上部気道に刺激を感ずる
1~2ppm
2時間暴露で頭痛、胸部痛、上部気道の渇きとせきが起こり、暴露を繰り返せば慢性中毒にかかる
5~10ppm
脈拍増加、体痛、麻酔症状が現れ、暴露が続けば肺水腫を招く
15~20ppm
小動物は2時間以内に死亡する
50ppm
人間は1時間で生命危険となる

 

紫外線

太陽の光には、目に見える光(可視光線)の他に、赤外線や紫外線が含まれています。紫外線は地表に届く光に中で、最も波長が短いものです。
紫外線は、波長が10-400nm、すなわち可視光線より短くX線より長い不可視光線の電磁波です。光のスペクトルで紫よりも外側になるのでこの名があります。

紫外線の波長ごとの特徴

UV-A - 波長315nm~400nm。太陽光線の内5.6%通過。皮膚の真皮層に作用し蛋白質を変性させる。細胞の物質交代の進行に関係しており、細胞の機能を活性化させる。また、UV-Bによって生成されたメラニン色素を酸化させて褐色に変化させる。

UV-B - 波長280nm~315nm。太陽光線の内0.5%通過。表皮層に作用するが、色素細胞がメラニンを生成し防御反応を取る。これがいわゆる日焼けである。また UV-B には発癌性が指摘されるが発癌するのは高齢者、しかも肌の露出した部分のみというケースが多い。

UV-C - 波長200nm~280nm。オゾン層で守られている地表には今のところ到達しない。強い殺菌作用があり、生体に対する破壊性が最も強い。

VUV - 波長10nm~200nm。酸素分子や窒素分子によって吸収されるため、通常は地表には到達しない。真空中でないと進行しないため「真空紫外線」(Vacuum Ultra Violet)と呼ばれる。