大型食品工場でのオゾン(水・ガス)利用について

食品工場におけるオゾン水殺菌の効果

●食品産業界では、殺菌力が強く、処理コストが安く、全く残留せず、定量的に管理しやすいオゾン殺菌の特性が高く評価されている。
※従来からの塩素は(薬剤殺菌)使用後に、大量の洗浄水を必要とし(環境問題)、塩素の副生成物(トリハロメタン)に発ガン性が認められる等、塩素排除の動きが顕在化している。
●食品の腐敗/変敗原因の90%以上は空中浮遊菌によるが、その原因となる床/側溝の汚染を栄養源に増殖する微生物に、オゾン水洗浄が効果を発揮する。
●長年の100~300ppm塩素の使用による耐性菌の出現に、殺菌機構の異なるオゾン水洗浄(耐性菌を生じない)が効果を発揮する。

食品工場における、オゾンガス殺菌の効果

●オゾン直接処理方式は、空中浮遊菌だけを吸引循環殺菌する従来方式に比較して、浮遊/付着微生物に直接効果を発揮する。
●床面の損傷/凹凸を栄養源として増殖する微生物に対して、オゾンガスが効果を発揮する。
●天井/壁の結露が汚染源となり、細胞増殖を繰り返す微生物に対して、オゾンガスが効果を発揮する。
●工場施設内の空気/機械/床/天井/壁等はオゾンガスに接触して殺菌され、朝一番に製造された食品の、空中浮遊菌による二次汚染を防止する。
●オゾンガスは製品の冷却室・冷蔵室・充填室・包装室などから、食品庫・トイレに至るまで工場内空間の広範囲な環境殺菌に利用されている。
●オゾンは表面殺菌のみで、食品に接触しても、品質の劣化は極めて少ない。

食品工場における、オゾン脱臭効果

●悪臭原因
① 食品工場で強い臭気を発生する原材料(魚介類・野菜・肉・乳製品など)が、他の食品の匂いと混ざり合い悪臭となる。
② 熟成や加熱処理によって悪臭が発生する。
③ 細菌・酵母・カビなど微生物の分裂増殖により、悪臭が発生する。
④ 従業員に由来する臭気も多く検出される。
※オゾン脱臭は、これら広範囲な悪臭成分を即効的に分解する
●悪臭中、特に硫化水素は浸透性が強く、閾値(人間が臭気を感じる濃度)が極めて低く生成量が僅かでも悪臭原因となる。硫化水素を抑える事は臭気のほとんどを抑えるに等しいと言われ、オゾンは硫化水素等を容易に分解する。
●微生物が悪臭に関与する場合が多く、悪臭発生源を根絶するためには、殺菌力を有する脱臭剤が必要となる。オゾンは悪臭発生源への一次的な殺菌により、二次的に悪臭の根絶が可能となる。


 
 
オゾン生成装置        
 
   
野菜洗浄室
 
   
冷蔵庫