オゾン水の手洗への利用効果

給食施設におけるオゾン水の利用範囲は、1.手指2. 生食材3. 側溝・床と広範囲に利用され、食中毒対策(院内感染対策、等)極めて有効である。

手指消毒における、オゾン水と他の消毒剤・殺菌剤との比較

手指消毒の使用濃度
殺菌効果
その他
オゾン水 0.6~2.5ppm※① 食中毒菌(大腸菌・サルモネラ菌・ウイルス・カビ)効果大※② 食品・人体・環境安全性※③
次亜塩素酸ナトリウム 100~150ppm 細菌・ウイルスに効果大 皮膚・粘膜を刺激・次亜塩素酸が残留
エチルアルコール 450,000~950,000ppm(殺菌濃度:45~95%) カビ・細菌に効果大 揮発性大・刺激臭・引火性・異臭生成

手洗への利用メリット
1)低濃度使用で効果大※①⑥
2)食中毒菌へ効果大※②④⑤
3)皮膚の保護(残留薬品を剥離除去・ph中性)※③
4)食品添加物(食品安全性)
5)残留しない(人体・食品・環境安全性)
6)手洗1次給水の殺菌(浄化槽・配管からの感染対策)
7)代替薬品(アルコール・塩素他、薬品使用量削減)
8)脱臭作用(硫黄/窒素化合物・アルデヒド他)⑦
9)排水管内浄化(細菌・カビ菌・ウイルス殺菌、脱臭)
10)殺菌相乗効果(他の殺菌剤との併用可)
11)火傷・切傷・うがい(イソジン他代替)
12)漂白作用(タオル・備品類)

オゾン水による殺菌効果※⑥

微生物の種類
水中オゾン濃度(ppm)
微生物濃度(個/ml)
温度(℃)
ph
接触時間
死滅率(%)
大腸菌
0.96
105cells
21
7
5秒
100
ブドウ球菌
1.08
105cells
21
7
5秒
100
緑膿菌
1.01
105cells
21
7
5秒
100
クロストリジューム
パーフルンジェンス
0.96
105cells
21
7
5秒
100
インフルエンザウイルス
0.96
1050EID50
21
7
5秒
100
鶏脳脊髄炎ウイルス
0.72
1020EID50
20
7
5秒
100
犬伝染性肝炎ウイルス
1.2
1015EID50
21
7
5秒
100
犬パルボウイルス
0.96
1025TCID50
21
7
5秒
100
鶏コクシジュウム
1.92
約3×103cells
20
7
30秒
100
カビ
0.3~0.5
105cells
20
6.5
19秒
99.9
酵母
0.3~0.5
105cells
20
6.5
90秒
99.9
枯草菌
0.3~0.5
105cells
20
6.5
30秒
99.9

オゾンによるクリプトスポリジウムの殺菌

塩素殺菌でも消滅しない病原性原虫(※クリプトスポリジウム・ジアルジア)はオゾン水処理で殺菌できる。
※クリプトスポリジウムは1980年代に入り、ヒトの水系感染の原因とする新しい病原微生物。欧米では水道水を原因とする集団感染の原因微生物としてよく知られている。 1994年8月末から9月に神奈川県平塚市の某雑居ビル飲食客ら多数が下痢、腹痛、発熱、嘔吐などの症状を訴える事件があった。集団感染原虫の暴露人数は736人、発症者461人、内5人が入院。